ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

防風林「世界を混乱させるならず者と絶対的権力者【2023年1月2週号】」

 ▼米国の調査会社ユーラシア・グループは先ごろ、2023年の10大リスクを発表し、1位に「ならず者国家ロシア」、2位に「『絶対的権力者』習近平」を挙げた。「少数の個人が桁外れに大きな力を持ち、透明性のない中で限られた情報をもとに地政学的に重大な決定を下している」と問題を指摘する。
 ▼また、「彼らの行動には、監視も専門家の関与もチェック・アンド・バランスも存在しない」との記述もある。自国で抑制がきかない状況なら国際社会の対応が重要と思う。しかし、今のところ経済制裁も外交交渉もロシアを動かす力になっていない。ニュースで知る限り、両国トップに君臨する2人は強気の姿勢を崩さず、不安感が募る。
 ▼政府は昨年末、国家安全保障戦略など3文書を閣議決定し、敵国のミサイル発射拠点をたたく「反撃能力」の保有を明記。岸田首相は防衛費の大幅増を明言した。
 ▼年末のテレビ番組に出たタモリさんは23年が「新しい戦前」になる可能性に触れた。何があっても戦後を続ける努力を求めたい。