ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

チューリップ 廃棄の花びらでフラワーボトル【12月1週号 新潟県】

221201_10.jpg

 【新潟支局】胎内市の花卉〈かき〉農家の3姉妹が、球根を育てるために摘み取ったチューリップの花びらをフラワーボトルに生まれ変わらせた。「URA mizusawa flower farm」のブランドを立ち上げて、インターネットやイベントで販売し、人気を得ている。製造・販売を手がけるのは、長女の伊藤愛美さん、双子の次女・比企美穂さんと三女の水澤知絵さん。実家の屋号をローマ字読みにしたURAがブランド名だ。チューリップの球根を大きく育てるためには、4月中旬から5月上旬にかけて花を摘み取り、球根に栄養を与えることが必要。今までは摘み取った花は放置していたが、何とか利用したいと考え、フラワーボトルの製造を始めた。「土に返るだけだった花が、価値のあるものになるのがうれしいですね」と愛実さん。花びらは手作業で一つ一つ丁寧に摘み取り、ドライフラワーにしてから瓶に詰める。12品種のチューリップをベースに、ラベンダーなどのハーブを組み合わせた新商品やキャンドルなどの開発にも力を入れる。知絵さんは「キャンドル作りはたくさん勉強しました。好きなことが形になるのは幸せなことですね」と笑顔で話す。今後は多くの人にURAを知ってもらうため、いろいろなイベントにも積極的に参加する計画だ。美穂さんは「フラワーボトルは観賞用のインテリアとして販売を想定していましたが、手作りキャンドルの飾りやアクセサリーの材料に使っていただくなど、いろいろな可能性があると思っています。性別や年代を問わず、誰でも一つの素材として遊んだり楽しめたりするようにしたいです」と話す。

〈写真:URAのフラワーボトル〉