静岡県農林技術研究所は、難防除害虫のミナミキイロアザミウマに対して高い誘殺効果を持つ緑色の粘着トラップを企業と共同開発した。ガラス温室のメロン栽培での実証では、従来の青色に比べ4倍の誘殺効果が確認されている。温室メロンを900坪で年4作栽培する静岡県掛川市の森下憲司さん(47)は、圃場内に大量に設置し、薬剤散布回数を半減させた。ミナミキイロアザミウマは薬剤抵抗性が課題となっている。「薬剤で防ぎきれなかった中、明らかに葉の被害が減った。今では防除の要だ」と評価する。
(7面・営農技術・資材)
〈写真:緑色粘着トラップをメロン圃場に設置した静岡県掛川市の森下憲司さん。「気持ちにゆとりが生まれた」と話す〉