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定住促進をコーディネート 農泊、移住ツアーを楽しく【11月1週号 岩手県】

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 【岩手支局】花巻市東和町の菅野和〈かず〉さん(67)は、夫の徳主〈とくしゅ〉さん(67)と「農泊徳さん」を営み、利用者に農村の魅力を伝える。東和町の魅力や農村の暮らしを伝える活動に、30年ほど前から地元の仲間と取り組む和さん。岩手県移住コーディネーターとしても活動し、地域づくりには移住・定住促進が重要だという考えから、2019年に農泊の営業を始めた。和さん方は、60アールの田と20アールの畑で米やタマネギ、食用菊などを栽培する。利用者は菅野さん夫妻と一緒に野菜を収穫・調理し、食卓を囲む。農村ならではの体験を求めて、修学旅行生や子ども連れなどさまざまな利用者が訪れるという。和さんは「農作業が楽しかったのか、県内観光の予定を取りやめて、滞在中に農作業ばかりしていたグループがあった」と笑顔を見せる。10月には花巻市へのお試し移住ツアーの参加者を受け入れた。参加した北上市在住の照井信樹〈しんじ〉さん(31)一家は、食用菊の摘み取り体験と調理に挑戦した。将来は東和町への移住を考えているという照井さんは、「子どもたちにはこのツアーでたくさんの自然に触れてほしい」と話した。和さんは「農村の魅力を発信するために、今後も仲間と楽しく頑張りたい」と意気込む。

〈写真:「愛する郷土と農村の魅力を知ってほしい」と和さん〉