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高糖度で栄養豊富 ミニトマト「ごほうびとまと」【10月3週号 埼玉県】

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 【埼玉支局】羽生市下村君でミニトマト18アールとホウレンソウ48アールをハウスで栽培する「株式会社風の子ファーム」。ミニトマト「ごほうびとまと」の収穫が11月から始まる。ごほうびとまとは糖度が8~14度と高く、味が濃厚で、〝ご褒美〟にもなると考えて名付けた。リコピンやβカロテン、ビタミンCが平均的なトマトより豊富に含まれるなど、機能性が高いという。同社代表の近藤玄崇さん(47)は、以前は北本市で花きを栽培していたが、より広い農地を求め、2014年に羽生市に移転。19年にミニトマトに切り替え、翌年にはホウレンソウも始めた。ホウレンソウは、えぐみが少なくシャキシャキとした食感で、生でもおいしく食べられる。これらの特徴的な食味は、近藤さんの栽培管理によるもの。ミニトマトは養液栽培で、成長に合わせて水量や肥料配合を変える。ホウレンソウは適温を保つため、ハウス内の温度を小まめに調整。さらに独自にブレンドした堆肥を適期に与えることで、苦みが抑えられる。野菜は県内のホテルなどに出荷するほか、オンラインや直売でも販売。週末には都内の青山ファーマーズマーケットや池袋のイケ・サンパークファーマーズマーケットで出店する。ごほうびとまとは11月から7月中旬まで販売。ホウレンソウはJA全農さいたまにも出荷する。ごほうびとまと100%で作ったトマトジュースも販売し、羽生市のふるさと納税の返礼品になっているという。「食べて『感動した』と言われると本当にうれしい。ごほうびとまとの販売を待つ人がいるので頑張ろうと思う」と近藤さん。今後は「トウモロコシ栽培に取り組み、伊奈町のパン店ラッキーズと提携し、自社で取れた野菜を材料にしたパンを販売していきたい」と話す。

〈写真:ミニトマトのハウスで近藤さん。「丁寧に、きれいに取り扱っている」〉