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露地バナナの初収穫に期待【10月1週号 岩手県】

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 【岩手支局】一関市東山町の千葉一男さん(69)は、独自の方法でバナナを栽培し、収穫に期待を寄せている。千葉さんは10年前の定年退職を機に準備を進め、2015年に自宅の庭(20平方メートル)で寒さに強い品種「アイスクリーム」30本の栽培を始めた。寒さに強いものの、「気温を3度以上に保つことが必要」と千葉さん。10月末ごろに株ごと掘り上げ、根を切って土とともに肥料袋に入れる。それをビニールハウスに移して冬越しさせた後、5月上旬ごろに庭へ定植。肥料は花芽が出た後の7月と9月の2回、株を中心に1.5メートル離れたところへ円形状にまく。これらの方法は千葉さんが研究を重ねて編み出したという。栽培を始めて2年で実がつくようになるが、昨年までは葉があまりつかず、実が5~6センチまで育った後に枯れた。今年は5株に花芽がつき、「10月下旬には収穫できるのではないか」と期待する。千葉さんは「バナナを露地で実らせる栽培方法は、県内でもあまりない。今後も人が驚くような取り組みを続けたい」と話す。

〈写真:バナナの生育を確認する千葉さん。現在の栽培方法が成功すれば1株から50~60本収穫できる見込みだ〉