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つなぎ融資を再起の費用に 収入保険加入を勧めたい【9月2週号 兵庫県】

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 【兵庫支局】「収入保険に入っていなかったら、農業を続けることができずにやめていたかもしれない。本当に加入していて良かった」と話すのは、豊岡市でピーマンを栽培する能勢明宏〈のせ・あきひろ〉さん(39)。2021年7月、栽培していたピーマンに白絹病や青枯病などが発生した。薬剤を散布したが効果はなく、枯れていくピーマンを見て途方に暮れた。収入保険に加入した4カ月後のことだったという。事故発生をNOSAIに通知したところ、「職員がすぐに対応してくれて、1カ月ほどでつなぎ融資を受けることができた」と能勢さん。ピーマンはほぼ全滅状態となったが、つなぎ融資を資材費や人件費に充てることができ、胸をなで下ろした。収入保険の存在を知ったのは、知り合いの農家から強く勧められことがきっかけだった。当初は「保険料が高額なのでは」と思っていたため、加入するのは躊躇〈ちゅうちょ〉していたが、NOSAI職員の説明を受け、補償の幅広さや保険料の手頃さに魅力を感じた。同時に、もしもの時の備えが必要と思い加入を決意。想像していたよりも制度内容がシンプルだったことが後押ししたという。現在はピーマン35アール、ネギ80アール、水稲35アールを栽培する。「どうすることもできないリスクをカバーしてくれるのが収入保険」と能勢さん。「人生を左右するリスクを手頃な保険料で回避できるならば、加入しない手はない」と未加入者にアドバイスを送る。

〈写真:「類似の制度に加入していたが、収入保険は圧倒的に補償が大きい」と能勢さん〉