【鹿児島支局】錦江町神川でショウガ1.4ヘクタールを栽培する命苫〈めいとま〉政義さん(59)は、タバコ栽培で使う管理作業車に中耕用の管理機を取り付け、畝をまたげるように改良。ショウガの土寄せ作業に活用している。管理機での土寄せ作業中に、回転しているローターが硬い土で跳ね返った衝撃で大けがをした経験から改良を決意。事故防止になっただけではなく、作業効率の向上、病害対策にもつながった。ショウガは日光に当たると緑化し、商品価値が下がるため、土寄せが必要だ。雑草対策にもなるため、これまで土寄せは5~6回作業していた。土あげの深さ、畝立ての角度をレバー1本で調整できるような油圧式に改良したことで、作業を1回で済ませることができた。作業回数が減ったことで、土寄せの際にかかるショウガへのダメージが少なくなり、根茎腐敗病などになるリスクが軽減された。命苫さんはショウガ栽培用に、さまざまな農機具の改良に取り組んできた。現在は親種ショウガを拾う作業に使う農機具を開発中で、「中腰の体勢が続くため、作業員の負担を軽減したい」と話す。
〈写真:ショウガの土寄せ作業機と命苫さん。「今後も農機具の開発に取り組みたい」〉