▼今年は、梅雨が早く明けたと思ったら猛暑となり、暑さが続くのかと思うと大雨となる極端端な気象推移だ。8月に入って北海道、東北、北陸では大雨、関東以西では猛暑が続く。海外でも、欧州西部の英国やスペインは40度を超える猛暑となり、各地で山火事が発生。川が干上がり、渇水状態に陥る地域もあるなど日本以上に過酷な状況だ。
▼気象庁は、30年間の気温などの平均値を「平年並み」として予報などに用いるが、一方で平年並みの推移になる年はないともいわれている。災害の頻発に、「たまには平年並みで頼むよ」と空に向かって訴えたい。
▼極端な気象の要因とされる地球温暖化に対し、国際的に協調して取り組むための枠組みがパリ協定だ。しかし、ロシアのウクライナ侵攻を機に、エネルギー価格の高騰や供給不安が生じ、温暖化対策の後退が懸念されている。
▼非難の応酬が続くが、対立を続けても誰も得をしないのは明らか。各国首脳には溝を埋める努力の継続を望む。