豪雨や台風などに伴う不作が続いた九州の大豆産地が、再起に動き始めた。佐賀市嘉瀬地区で、水稲13ヘクタール、大豆7ヘクタール、麦20ヘクタールを栽培する杉町嘉彦さん(39)は、独自の播種技術を考案して増収を目指す。「大規模化する中で、畑作できちんと稼ぐ必要がある。将来に向けた技術を確立し、300キロの収量を目指していきたい」と話す。佐賀県では、出芽安定を図る播種方式の改善や、水田や水路を活用した治水など、激甚化する自然災害への対応が模索されている。
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〈写真上:大型ロータリーを利用する佐賀市嘉瀬地区の杉町嘉彦さん〉
〈写真下:麦後圃場で佐賀市巨勢地区の原田和浩さん。排水口まで長さ4~5メートルの溝を掘り、表面排水を促す〉