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シャインマスカット超早期栽培 5月下旬から収穫【6月4週号 岡山県】

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 【岡山支局】美作市猪臥〈いぶし〉の福嶋直美〈ふくしま・なおみ〉さん(44)は、ブドウ栽培を始めて8年目。現在は「シャインマスカット」を約40アール栽培する。園地の土作りにキノコ栽培の廃材を活用するほか、5月下旬から6月上旬に収穫する超早期栽培に取り組む。シャインマスカットは、通常は8月下旬から9月上旬が収穫期だ。超早期栽培は、生育具合の見極めがより慎重に求められるため、苦労は多いものの、「自分たちの強みの一つになっています」と直美さん。夫の広基〈ひろき〉さん(49)が経営する福嶋きのこ園では、トウモロコシの芯、豆の皮、小麦ふすまなどを固めた培地にキノコの菌を植え付ける菌床栽培で生産。その廃材を約2カ月間かけて自家製の堆肥にし、ブドウ園の土に混ぜている。直美さんは「畑などの土作りに廃材を活用していたので、特別なこととは思っていませんでしたが、自家製堆肥の成分を調べてもらった際、市販の堆肥と遜色ないと言われました。捨てるだけだと思っていたものがまだまだ活用でき、改めて先人の知恵に感心しました」と話す。

〈写真:シャインマスカットの超早期栽培は木にかかる負担が大きいので難しいという〉