国産濃厚飼料の増産に向け、イアコーンサイレージを都府県で普及させようと、各地で実証試験が進んでいる。都府県の約3割のコントラクター(作業受託組織)が所有する汎用(はんよう)型飼料収穫機に装着できる専用のスナッパヘッドを農研機構が開発。水田転換畑や冬春野菜圃場に作付け、イアコーンは畜産側が活用し、茎葉は緑肥としてすき込むことで耕畜双方に利点がある。黄熟期でも収穫できるイアコーンは、関東以西で台風による倒伏などのリスクも低減できる。トウモロコシ国際相場が高騰する中、12%(2020年度)にとどまる濃厚飼料自給率の向上へ期待は大きい。
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