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育苗ハウスでブドウ栽培 剪定・収穫を効率的に【5月2週号 福井県】

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 【福井支局】越前市中新庄町〈なかしんじょうちょう〉の中新庄町集落営農組合の中條正一〈なかじょうしょういち〉さん(68)、北山善左ヱ門〈きたやま・ぜんざえもん〉さん(67)、中條與志一〈よしかず〉さん(65)の3人は、2016年にビニールハウス1棟を新設し、効率的なブドウ栽培に取り組んでいる。栽培する品種は「サニールージュ」と「藤稔〈ふじみのり〉」を各7本。ハウス内側面の片側に植樹し、ブドウ棚を約1.8メートルの高さに設置。棚の下側に誘引し、実が収穫しやすい位置にくるよう剪定している。ハウス中央を広く使えるようにしたことで、剪定や収穫作業が効率化し、4月には育苗ハウスとしても利用が可能だ。さらに、殺虫殺菌剤を使わず農薬を低減した栽培のため、「人力で毎年作業するスズメガなどの害虫駆除が大変」と正一さんは話す。7月下旬から赤い果実で香りが良いサニールージュ、8月上旬からは粒が大きく果肉がしっかりした食べ応えのある藤稔の収穫が始まる。1房35粒、500グラム、糖度17度以上で収穫し、地元の青果市場に出荷するほか組合員に販売。「ゆくゆくは『シャインマスカット』などにも挑戦したい」と3人は意気込む。

〈写真:「甘くておいしいと好評で、毎年楽しみにしている常連もいる」と話す正一さん(左)、與志一さん(中央)、北山さん〉