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収入保険・私の選択  コロナ禍の影響を最小限に【3月4週号 愛媛県】

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 愛媛県四国中央市  加藤 一夫〈かとう・かずお〉さん
 15種類余りのサラダ野菜を、ホテルや飲食店、スーパー、直販所向けに栽培して14年になります。
 NOSAI職員に勧められ、収入保険が始まった当初から加入しています。それまで大きな価格の変動はなかったので、保険金をもらうことはないだろうと思っていました。規模を拡大した矢先、新型コロナウイルス感染症のまん延という緊急事態が発生し、取引先からの需要が激減。栽培した野菜が行き場を失うという今まで想定していなかった事態に見舞われました。流通ストップによる収入減少にも対応できる収入保険に加入していたおかげで、収入の減少は最小限に抑えることができ、ほっとしています。2021年の基準収入の算定に、新型コロナウイルス感染症による収入減少が反映されないようにする「コロナ特例」を設けてもらったのはありがたいです。新たな出荷先の開拓や、SNS(交流サイト)を活用したネット販売を模索するなどさまざまな対策を講じ、経営の持続、4人の従業員の雇用継続を図るために努めています。収入保険は、自然災害や価格低下だけではなく、今回経験したように、経営努力では避けられない収入減少が補償対象になるのが魅力。保険料の2分の1、積立金の4分の3が国庫で補助されるのも助かります。農業者がリスクを管理する上で必要不可欠な制度だと思います。多くの同業者に加入してもらい、経営安定に役立ててほしいです。▽64歳▽ハウス15アール(レタス、コマツナ、セロリなど▽農園「南・ファイト」代表(愛媛支局)

〈写真:「収入保険のおかげで農業経営を安心して続けられます」と加藤さん〉