ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

収入保険・私の選択  果樹農家に収入保険を推奨【3月2週号 富山県】

220310_2.jpg

 富山県高岡市  前田 富雄さん
 高岡市国吉地区でリンゴ栽培に取り組んでいます。直売所や量販店で販売するほか、小中学校の給食向けに提供しています。地元では「国吉りんご」の愛称で親しまれています。栽培のリスクについて、病虫害は防除である程度は対策できますが、自然災害に関してはどうしようもない部分が多いです。特に台風による被害は顕著で、ひどい年は半分近く落果してしまう場合があり不安です。そのような背景から、以前は果樹共済に加入していましたが、より多くのリスクに備えるために2020年に収入保険制度に加入しました。加入した年は、新型コロナウイルス感染症拡大による需要減少や、それに伴う市場価格の低下などが原因で、過去の平均収入金額を下回り、保険金の支払対象になりました。いま国吉農林振興会が存続しているのは収入保険があったからです。果樹を栽培している農家は収入保険に加入した方が良いと思います。今後は老朽化しつつある樹木の改植を進めながら、農地の拡大を目指していきたいです。昨年、直売所で数量限定で販売したモモの売れ行きが好調だったので、将来的にはモモの栽培面積を増やしていくことも検討しています。
 ▽76歳▽農事組合法人国吉農林振興会組合長▽リンゴ4.6ヘクタール
 (富山支局)

〈写真:リンゴを手に「収入保険のおかげで助かった」と前田さん〉