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収入保険・私の選択  不測の事態や減収に備えて【3月1週号 新潟県】

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 【新潟支局】水稲約15ヘクタール、ニンジン90アールを栽培する小千谷市高梨町の原佑哉さん(38)。昨年のうちに収穫し雪の中に貯蔵したニンジン「ひとみ五寸」を、「雪中人参」として出荷する作業に追われている。「ニンジンは発芽状態が出来高を大きく左右すると言っても過言ではない」と原さん。播種作業が始まる8月上旬は最も大切な時期だが、近年は播種期が高温少雨で、「水やり作業は手を抜けない」と話す。「2021年産の作柄は、ニンジンはいつもより収量、品質とも良かった。一方、水稲は出穂期の高温などによる影響で、予想を超える減収となった」と振り返る。家族で農業に取り組むが、機械作業の大半は原さん1人が担当するため、もし自身が農業に従事できなくなった場合や、気候変動で栽培作物が減収した場合などのリスクを考え、20年に収入保険に加入した。「収入保険は、販売収入の減少に対しての支払方式なので分かりやすい」と原さん。「今後は規模拡大を視野に入れ、強い味方となる収入保険だが、それ以上に自らの栽培技術の向上を図っていきたい」と力強く話す。

〈写真:ひとみ五寸を手に「収入保険はすべての品目が対象なので安心」と原さん〉