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収入保険・私の選択  不安を抱える農家に安心感【2月4週号 香川県】

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 香川県綾川町  福家 範行〈ふけ・のりゆき〉さん
 夫婦2人でイチゴをハウスで栽培(20アール)しています。収入保険制度は、所属しているいちご部会でNOSAI職員から詳しい説明を受け、「求めていたものだ」と感じました。青色申告は、普及センターの勧めで約10年前から始めていたので、2019年からの加入を決めた際、最高の補償割合にすることができました。今まで大災害に見舞われたことはありませんが、地震でハウスや自宅の倒壊、それに伴ってけがを負うリスクなど、心配事は尽きません。ライフラインが滞ると、必然的に作物の手入れができず、収入を失うことになります。近年は災害だけではなく、新型コロナウイルス感染症の影響による消費の低迷など、想定外の事態になっています。営農に不安を抱えている農家は多く、自分たちでコントロールできない多くのリスクをカバーしてくれるからこそ、収入保険は頼れる存在ですね。私が農業を始めたきっかけは、一時的に体調を崩した父のイチゴ栽培を手伝うためでした。06年に地元に帰り、1年後には父が回復したことから独立した経営になりました。サラリーマンから農業への転身は不安ばかり。未熟な栽培技術での品質確保や、決まった収入が得られる保障がないことです。実際、独立して数年間は収入が不安定な年がありました。保険という一定の補償があれば、収入面での不安を抱えることなく、もっと作業に集中できたのではないかと考えます。収入保険制度は青色申告実績が1年でもあれば加入できるため、就農して間もない方にも心強いと思います。これから就農を考える方たちにとっても、安心感を与えてくれる制度ではないでしょうか。
 (香川支局)

〈写真:「収入保険制度は、あらゆる原因の収入減少が対象となることが大きな魅力です」と福家さん〉