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園芸施設共済に継続加入 組合経営のリスクを軽減【2月1週号 岩手県】

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 【岩手支局】園芸施設共済に加入する遠野市の立花利夫〈たちばな・としお〉さん(68)に、被害の経験や現在の対策を聞きました。

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 天候に左右されずにピーマンを栽培するため、2020年の11月末にハウス5棟を新設しました。ハウスの周囲は風よけになるような山や建物などが無く、被害で営農計画や収入に支障が出てしまうのは、組合を経営する上で大きなリスクだと考えました。そこで、NOSAI職員に特約などを含めた制度の説明や試算をしてもらい、21年の1月に園芸施設共済に加入しました。加入初年度ということもあり、付保割合追加特約や小損害不填補(てんぽ)1万円特約など、手厚い補償を付けました。特に、付保割合追加特約は新築時の価格まで補償できるところが魅力的ですね。2月に低気圧による強風で、加入したハウス5棟が被害を受け、そのうち1棟が全壊しました。壊れたハウスを見たときは言葉を失い、自然の恐ろしさを改めて感じました。被害のショックで無気力状態になってしまいそうでしたが、園芸施設共済のおかげで再建することができました。現在は、風を逃がすためにハウスのドアの開閉を工夫し、補強もしています。私たちの組合では、来年度もピーマンや水稲、大豆栽培を続けるので、園芸施設共済に継続加入しました。加入が組合経営のリスク軽減の一助になればと思います。
 ▽農事組合法人遠野こがらせ農産代表理事組合長。構成員数185人。水稲80.6ヘクタール、大豆36.2ヘクタール、飼料用米2.9ヘクタール、WCS(発酵粗飼料)用稲4.8ヘクタール、飼料用作物8.2ヘクタール、ピーマン8アール
〈写真:「加入したくなる特約が複数あれば、もっと加入者が増えると思います」と立花さん〉