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多彩な加工品開発 周年収穫を目指すレモン研究会【11月3週号 栃木県】

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 【栃木支局】宇都宮市の「レモン研究会」(竹原俊夫会長=67歳、会員19人)は、栽培するレモンを「宮れもん」として商標登録。地元のレストランなどに卸すほか、宮れもんを使った商品の共同開発に取り組むなど知名度向上と販路拡大を目指している。栽培品種は「璃の香」と「リスボンレモン」。璃の香は実が大きく平均350グラム、大きいものは500~600グラムになる。柔らかい皮と豊富な果汁が特徴だ。種が無く、熟すとまろやかな酸味になるため生食にも向く。両品種の収穫時期は11~12月。貯蔵性が高く4月ごろまで保存が可能だ。栽培本数が少なく、販売は県内のレストランや和洋菓子店が中心。竹原会長は「去年は個人向けに出荷ができなかったので、今年は直売所にも出荷できるようにしたい」と意気込む。会では20年6月に地元の和菓子店「すずらん本舗」と共同開発した「宮レモンまん」を発売。同年10月には宮レモンまんを改良した「宮れもんまんじゅう」を売り出した。ほかにも宮れもんを使ったエールビールやギョーザなどがある。さらに市内の高校生がケーキやドーナツを考案するなど、同会は地域と連携して商品開発に取り組む。竹原会長は「栽培方法を確立し、寒さ対策を考えて周年で収穫できるようにしていきたい」と話す。

〈写真:「新たな特産品になれば」と竹原会長〉