農地2ヘクタールで野菜40品目などを栽培する兵庫県南あわじ市の野口ファームは、コロナ禍による飲食店需要の大幅な落ち込みを機に、2020年から個人向け宅配を拡大している。野菜セットはリピーターを着実につかみ、年間600件を見込む。代表の野口俊さん(37)は「コロナ禍によって、少量多品目のリスクへの強さが再確認できた」と話す。栽培試験や販売対応の業務量を意識して年間の作付け回数を抑えたことが役立った。子育て世帯に絞ってブランド化し、子供が食べやすい品種選定・栽培に努めて、有利販売につなげている。
(3面・ビジネス)
〈写真:「気になる品種は、実際に栽培して味を確かめている」と代表の野口俊さん〉