食品残さから製造する「食品リサイクル堆肥」が、脱炭素化や廃棄物の削減として注目を集める。滋賀県近江八幡市の水田120ヘクタールで経営する株式会社近江園田ふぁーむは、販売先の食品残さ45トン相当を利用し、土づくりで良食味米生産につなげる。飲食店側では回収前の品質劣化を防ぐ1次処理装置を導入し、良質堆肥の確保に協力する。一方、処理装置のコスト負担による食品残さの回収量減少が課題だ。同社会長の園田耕一さん(73)は「中小の飲食店も含め、取り組みを政策で後押ししてほしい」と訴える。
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〈写真:1次処理後の残さ。「骨も貴重なカルシウム源。機械で選別・破砕して有効活用できる」と園田耕一会長〉