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防護柵設置に地域住民協力 野生獣の侵入阻止に成果【10月4週号 広島県】

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 【広島支局】広島市安佐北区白木町井原では、シカやイノシシによる農作物被害を防ぐため、地域住民が協力し防護柵を設置した。作業の中心となった井原地区町内会自治会連絡協議会では、「集落を柵で囲ったことで、シカなどの侵入が確実に減った」と効果を実感している。防護柵に使用したワイヤメッシュは高さ2メートル。2011年から7年かけ、同地区小学校区内を囲うように、山際約19キロにわたって設置した。同協議会の佐々木勝規会長(75)は「最初は何も分からない中、みんなで研修に参加するところから始めた。設置に必要な道具やマニュアルは試行錯誤しながら自分たちで作った」と苦労を話す。車の入れない山中に重い資材を人の力で運び込むなど、作業は大変だったという。柵は定期的に点検しているが、柵内に入り込んだシカなどの捕獲や追い出しが課題だ。活動を応援する安佐北区役所農林課の金羽木公宣課長補佐は「行政の支援制度も活用しながら、地域住民が主体となって熱心に取り組んでいる」と話している。

〈写真:「設置作業には1日15人から30人が参加した。みんなで協力して頑張った」と協議会のメンバー。右から佐々木会長、佐々木恒さん、橋本守男さん、渡辺純郎さん〉