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父から娘へ肉牛一貫経営 受賞を励みに、さらに良い牛を【10月3週号 愛媛県】

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 【愛媛支局】西予市野村町で肉用牛の繁殖・肥育一貫経営に取り組む髙月淳〈たかつき・あつし〉さん(53)と次女の千賀〈ちか〉さん(29)。淳さんは主に肥育を、千賀さんは主に繁殖を担当する。現在は千賀さんの夫・瑛介〈ようすけ〉さん(31)とともに、肥育牛360頭、繁殖牛9頭の経営だ。淳さんは繁殖・肥育経営の家業を継ぐために就農。「牛が好きだったから就農した」という千賀さんは、県内の高校畜産科を経て、淳さんの勧めで宮崎県立農業大学校に進み、2013年に家業に就いた。自分が世話をした牛の反応を見るのがやりがいにつながり、「おが粉をきれいにしてやると牛がはしゃぐんですよ」と笑顔で話す。「後継ぎをどうするか心配していましたが、娘が継ぐと言ってくれたときは本当にうれしかったです」と淳さん。熱心に牛と向き合い、かわいがる千賀さんの姿を見ると幸せを感じるという。千賀さんは「父は器用なんです。牛の首を固定するためのスタンチョンを作ってくれたり、なんでも修理してくれたりするんですよ」と話す。20年に愛媛県総合畜産共進会の肉用種種牛経産の部で農林水産大臣賞、同子牛の部で中国四国農政局長賞を受賞した千賀さん。「受賞を励みに、さらに良い牛を育てていきたいと思います」と目標を掲げる。

〈写真:11月の共進会に出品予定の「さくら」を調教する千賀さん。左は淳さん〉