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田植機を除草剤散布機に改造 経費削減、大幅な時短【8月4週号 香川県】

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 【香川支局】さぬき市長尾の谷口剛さん(64歳、水稲2ヘクタール)は、中古の田植機を購入・改造し、除草剤散布用の乗用管理機を2020年11月に自作した。「これまで1時間かかっていた作業が10分に短縮できました」と話す。散布ノズルはパイプを連結して3分割にし、広げると6メートルになる。それぞれをバルブで制御することで、広範囲に無駄のない散布が可能だ。製作過程で一番苦労したのは、前後の重量バランスの調整だという。重量がかかるところに片寄りがあると、農地への出入りで転倒してしまう。試行錯誤を重ねた末に、動噴機の配置をタンクがある後方ではなく田植機の中心部分にすることでバランスを取った。兼業農家のため、仕事と農業の合間に1人で乗用管理機を製作し、かかった期間は約5カ月。想定より時間はかかったが、中古の田植機や部品など含め費用は20万円と、同性能の管理機を新しく購入した場合の約10分の1に抑えられた。谷口さんは「営農集団の構成員として水稲、麦を作付けしているので、今後はそちらでも使っていきたい」と話す。

〈写真:「使用感は上々です」と谷口さん〉