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収入保険・私の選択 毎年の価格変動、天候不順に備えて【8月3週号 石川県】

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 【石川支局】羽咋市の長濵恵司さん(64)は、水稲8ヘクタール、スイカ1・4ヘクタール、ダイコン40アールを栽培する。経営安定のため収入保険に加入した決め手などを聞いた。

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 56歳の時に後継者として専業農家になりました。水稲やダイコンに加え、スイカ「紅太鼓」「縞無双」「春爽赤」などを栽培しています。農業を続ける中で、天候不順や価格変動などさまざまなリスクと日々向き合ってきました。近年は新型コロナウイルスの影響による市場価格の低下や異常気象など、予測し難いリスクが多いと感じます。特にスイカは天候や市場に左右されやすいです。目減りした売り上げを収入保険が補てんしてくれると大変助かります。加入の決め手は二つでした。一つ目は価格の不安定さです。スイカは生育が良く豊作であっても、市場で需要が少なければ売り上げにはつながりません。需要は天候によって左右されるので、価格は毎年変動します。中には2年続けて価格が大暴落し、売り上げが大幅に減少した年がありました。二つ目は、生育が天候に左右されやすいことです。昨年は収穫期にかけて雨が続いたことから、病気の被害に遭いました。病気は水を通して広がるため、感染の速度が速いです。これで2020年産は収穫量が減少し、収入も下がったため収入保険の補てんの対象となりました。病気の防除は毎年念入りに行っていますが、完璧に防ぎきるのは難しいです。万が一のことがあったときに補償があるのは心強いですね。農業経営を続けるうえでリスクは常にあります。収入保険を活用し、経営を守っていきたいと思います。

〈写真:集出荷場でスイカの品質をチェックする長濵さん〉