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収入保険 私の選択 保険はリスク管理の必要経費【8月1週号 富山県】

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 【富山支局】高岡市の有限会社中山農産の代表取締役・中山智章さん(60)は、水稲28ヘクタールのほか、57ヘクタールでハトムギやキャベツ、ニンジンなどを栽培する。収入保険に加入した要因などを聞いた。

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 父の後を継いで就農し、今年30年目を迎えました。水稲やハトムギ、キャベツ、ニンジンなどを生産・販売しています。気候変動の影響からか、予想できない大きな自然災害が日本各地で毎年起きるようになってきたと感じています。野菜は天候の影響を受けやすく、収穫量だけではなく価格にも大きな影響を与えるので、収入減少を補償してくれる収入保険には制度開始当初から加入しています。保険料は販売額の1.1%程度、積立金部分を入れても3.3%程度なので、リスク管理の必要な経費として問題はありません。今収穫しているキャベツは、硝酸態窒素の含有量が低くなるように栽培しています。そのため、えぐ味や苦味が少なく甘味が引き立つので、お客さんに好評です。「丹精込めて栽培した作物は、きちんと収穫して食べてもらいたい」という思いから、価格の低下や形が悪いからといって収穫せずに廃棄してしまうのではなく、自社でカット野菜やペーストに加工して販売しています。新しい作物に取り組む際には、初期投資を惜しまずに栽培工程を確立することを心掛けています。収入保険のおかげで、新しい作物にチャレンジしやすくなったと思います。

〈写真:「朝早くからの収穫は大変ですが、お客さんからの『おいしかったよ』『また食べたいな』といった言葉が励みになっています」と中山さん〉