【鹿児島支局】「少しでも農家の作業負担を軽減し、信頼されるような取り組みをしたい」と話すのは、伊佐市大口の北渡瀬務さん(41)。個人事業で農薬散布ドローン(小型無人機)を使用し、水稲、大豆、サツマイモなどの防除を受託している。北渡瀬さんは、2017年7月にドローンを使った薬剤散布事業を開始。ドローンについて調べるところから始め、半年かけて自作した。「電子機器の修理やコンピューター関係の仕事をしていたので、ドローンについては興味があった」と振り返る。薬剤散布事業を始めた当時はドローンが浸透していなかったため、信用してもらうのに時間がかかったという。農家の会合への参加や実演会を実施するなど、顧客の獲得に力を入れた。初年度は3戸で約10ヘクタールだった依頼件数が、翌年には100ヘクタールを超えるまでに増加。ドローンを追加で2台導入した。
〈写真:「天気予報はまめに確認し、五つの情報サイトを使い、2週間先まで確認している」と北渡瀬さん〉