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収入保険 私の選択 「安心して営農を維持するために」【7月4週号 高知県】

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 【高知支局】高知市でキュウリ60アールを栽培する高橋洋輔さん(38)は「収入保険制度には、NOSAI職員の説明を受け、制度開始後2年目に加入しました」と話す。収入保険や今後の営農のことなどを聞いた。

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 専門学校を卒業して、自動車関係の仕事に約3年間就いていましたが、農業で独立したいと思うようになり就農しました。キュウリ農家だった祖父の下で農業を始めましたが、「やり方などは見て覚えなさい」という指導方法でしたので、最初の2、3年はすごく大変でした。現在は祖父から引き継いだハウスで従業員を雇って営農をしています。就農当初は休みがなく、その状況をどうにかするため、県で取り組んでいる環境制御技術の勉強会などに参加し、ほとんどの設備を自動化しました。センサーが測定した日射量に応じた水や肥料の供給、風向や風速に応じた天窓の調整などを自動化し、IoT(さまざまなものをインターネットで制御する仕組み)を使ったシステムの導入で、ハウス内の状況を自宅からパソコンで確認することができます。おかげで休みを取れるようになり、自分の趣味に時間をあてることができるようになりました。あとは消毒ロボットや収穫ロボットがあったらいいですね。収入保険に加入する決め手となったのは、人を雇っていることと、自分が病気やけがで働けなくなったときのための備え、また海岸が近いので南海トラフ地震が起きたときの津波被害の対策としてでした。

〈写真:「今年さらに面積を26アール増やす予定なので、安心して営農を維持するために、収入保険には今後も継続して加入したいですね」と高橋さん〉