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トマト契約栽培で経営拡大に弾み【7月2週号 山形県】

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 【山形支局】水稲約64ヘクタール、大豆約29ヘクタール、啓翁桜5ヘクタールなど約100ヘクタールで土地利用型農業を展開する長井市成田の農事組合法人成田農産では、カゴメ株式会社と契約し、ジュース用トマトの露地栽培に取り組んでいる。代表を務める飯澤和郎さん(63)は「安定した収穫量が確保できれば収入を期待できる作物」と話す。2017年に成田地区で計画された大規模基盤整備事業を機に、県西置賜農業技術普及課から高収益の園芸作物の栽培を勧められ、飯澤さんは「栽培面積を増やせるのではないか」と、10アールだけトマトを試験栽培した。その結果、栽培適性や必要な作業管理の確認ができたため、翌18年は作付けを約1ヘクタールにまで拡大し、JA山形おきたまとJA全農山形本部を通してカゴメと栽培契約を結んだ。作付けを徐々に増やし、現在は約2.4ヘクタール栽培する。栽培契約は、作付面積を基準に必要量の苗をカゴメから購入し、出荷基準をクリアしたトマトは全量買い取られる仕組みだ。毎年配布される栽培マニュアルに沿って管理するとともに、カゴメの指導者が頻繁に栽培指導に訪れて生育状況を確認し、アドバイスするという。また、契約後2年間は、専用の収穫機をカゴメからレンタルした。

〈写真:4月下旬に専用の作業機で定植(写真提供=山形食品株式会社)〉