ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

防風林「年々強まっている異常気象の脅威【2021年7月2週号】」

 ▼カナダ西部のリットンで6月29日、最高気温49.6度を記録。暑さが原因と思われる突然死が数百人に及んだと報道された。気象庁の異常気象速報(臨時)によると、北米のほか、欧州東部からロシア西部、東シベリアなど北半球の広い範囲で6月下旬から顕著な高温が続いているという。
 ▼リットンは緯度50度で、東京(35度)より北に位置する。6月の平均気温は25度ほどで東京と変わらない。28日に気温46.7度となった米国オレゴン州ポートランド(45度)、22日に36.5度となったロシア東部のビリュイスク(63度)なども高緯度にあり、本来なら過ごしやすい時節ではなかったか。
 ▼北半球の顕著な高温の要因について、気象庁は偏西風が大きく蛇行したためと説明する。民間の気象予報士の解説では、偏西風の北上に加え、高温になった地域は高気圧の異常な発達が起きたとしていた。
 ▼偏西風が蛇行する位置によっては、日本が異常高温に見舞われたかもしれない。地球温暖化が進む中、異常気象の振れ幅は年ごとに大きくなっていないか。