【福井支局】「人が牛舎にいる時間を短くして、牛を休ませることも大切な仕事」と話すのは、合同会社南牧場・代表社員の南一輝さん(勝山市平泉寺町、35歳)。2017年に遠隔監視システム「養牛カメラ」を導入し、乳用牛52頭を効率よく管理している。就農する前はサラリーマンだった南さんは、酪農を始めた当初から「効率化できる部分が多いのでは」と思っていた。そんな時、牛の分娩時期が重なり、短期間のうちに何度も真夜中に畜舎に走る経験をした。分娩確認のため畜舎の照明を付けると、ほかの牛が起きてしまい、ストレスがかかってしまうことも問題だった。養牛カメラは牛の様子を携帯電話などから確認できる監視システムで、付属照明の操作もできるため、自宅にいても安心して分娩を見守ることができる。導入後は、人が畜舎にいる時間が短くなり、牛のストレスが減って乳量が増えたという。
〈写真:飼養管理の効率化を進める南さん〉