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牛伝染性リンパ腫 発生数増加続く 定期的な全頭検査を(1面)【2021年6月4週号】

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 牛の白血球が腫瘍化する届出伝染病「牛伝染性リンパ腫」の発生数が増加している。2020年は4180頭(速報値)と10年前と比べて倍増し、過去最多となった。ほとんどは牛伝染性リンパ腫ウイルスへの感染が原因で、そのうち発症するのは数%といわれる。現時点でワクチンや有効な治療法はなく、発症すると治癒の見込みはない。ウイルスは感染牛の血液や乳汁などを介して広がるため、検査で感染牛を把握して非感染牛と分離飼育する対策が基本となる。今以上の感染拡大防止に向け、畜産農家とNOSAI獣医師、家畜保健衛生所などが連携し、農場の清浄化対策を強化する必要がある。

(1面)

〈表:国内の牛伝染性リンパ腫の発生状況(牛) ※2020年は速報値 出展:農林水産省「監視伝染病の発生状況」〉