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農産物出荷に路線バス活用 納品の負担軽減、品ぞろえ確保【6月4週号 鳥取県】

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 【鳥取支局】日野町では、地元の農家が収穫した農産物を、一般客が乗車する町営の路線バスで集荷し、直売所まで輸送するという県内初の貨客混載事業を今年4月に開始した。町は町営バス事業を受託する日野交通(同町根雨)と協議し、高齢農家の支援と同時に、直売所の充実と活性化を図ろうと事業を企画。貨物自動車運送に関わる免許や手続きなどが必要ないように、町営バスによる無償集荷代行という県内初の取り組みが考案された。町産業振興課の三好郁瑠さんは「取り組み開始後は出荷数量が増加し、それに伴って直売所を利用されるお客さまも増えました。この事業をきっかけに町全体に活気があふれれば」と期待する。日野交通の山本晴正代表取締役は「高齢者が安心して暮らせ、多くの人が住みやすい町づくりに貢献できればと、町に協力を申し出ました。事業として確立すれば雇用が生まれ、農家の意欲向上にもつながると考えています」と話す。

〈写真:貨客混載事業開始の初日、野菜がバスに積み込まれていく〉