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100年の誇り「江刺金札米」 循環型農業、SDGsを推進【6月4週号 岩手県】

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 【岩手支局】奥州市江刺地域で生産するブランド米「江刺金札米〈えさしきんさつまい〉」が、今年の作付けで100周年を迎えた。同地域では、未来につなぐ農業体系を構築するため、循環型農業やSDGs(持続可能な開発目標)に取り組む。JA江刺稲作部会会長・高橋貞信さん(65)は「未来を見据えた農業を行い、江刺金札米を後世に残していきたい」と意気込む。江刺金札米は、1921年に生まれた品種「陸羽132号」に由来する。「味の良い江刺米」として、江刺郡農会の印だった「赤札」を付けて販売し、話題を呼んだ。しかし、その名声が高まるにつれて、類似する偽札を付ける地方米が続出。その後、岩手県穀物検定所の許可を得て「金札」を付することになり、江刺金札米の名が世に広まったという。現在の江刺金札米の品種は「ひとめぼれ」。江刺地域の生産者によって作られた1等米だけが、江刺金札米を名乗ることができる。

〈写真:「生産者が稲作に真摯に向き合っているからこそ、100周年を迎えることができた」と高橋さん〉