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クルミ科果樹「ピーカンナッツ」 産地化、商品開発へ連携【5月3週号 岩手県】

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 【岩手支局】陸前高田市の一般社団法人ピーカン農業未来研究所(上岡修代表理事)では、北米原産のクルミ科の果樹「ピーカンナッツ」の試験栽培を始め、産地化に向けた苗木の増産などを目指している。試験栽培は2021年3月に同市に委託された取り組みの一環だ。「ピーカンナッツによる農業再生と地方創生プロジェクト」を立ち上げた東京大学、ピーカンナッツを使用した菓子を製造・販売する株式会社サロンドロワイヤル(本社=大阪市)、陸前高田市の3者が共同研究の連携協定を17年7月に締結したことから始まった。ピーカンナッツは抗酸化作用が高く、世界市場では需要が高まっている。同研究所の大林孝典理事は「国内で栽培している例はほとんどない。年間300トンの輸入だけで、希少性の高い作物」と話す。現在、同研究所では10品種、約450本の苗木を育成。同市の気象条件に適した品種や栽培方法を研究する。

〈写真:新芽が生えたピーカンナッツの苗木〉