【岩手支局】花巻市東和町で水稲2.7ヘクタールを栽培する金澤克文さん(73)は、フレコンバッグをつり上げるクレーンの自作や直播栽培の導入などで、作業負担を軽減している。米の乾燥・調製作業がすべて終わると、玄米がフレコンバッグに流れ込み、それをクレーンがつり上げトラックの荷台へ移動。「もともとあった小屋に合わせて設計して、クレーンの取り付けまで自分で行った。30キロもある米袋を自分で持ち上げる必要がなくなり、作業や体の負担が減った」と笑顔を見せる。クレーンの開発と同時に水稲の直播を始めた。「田植えのときに苗箱を持ち上げる必要があった。何度も持ち上げていると疲れてしまう。直播は苗箱を使わないので、楽になった」。今後も労力低減と作業時間短縮ができる農業を目指すという。
〈写真:「自分の発想が農業に生かされるのが楽しい」と金澤さん〉