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養殖昆布を肥料に活用 安全・安心の米作り【4月1週号 岩手県】

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 【岩手支局】「漁業もやっているからこそ思い付いた」と話すのは、水稲を70アール栽培する宮古市田老摂待の「せったい海藻農園」代表の畠山正広さん(46)。化学肥料の代わりに、廃棄する昆布の切れ端などを肥料として使う。今年は新たに独自の元肥作りを開始。安全・安心な米作りと収量アップを目指している。昆布は、切れ端部分を使う。「出荷前の調製作業で必ず出る。通常は捨ててしまう部分」。1年ほど発酵させ、米ぬかと1対1の割合で混ぜる。20日ほど切り返しながら、さらに発酵させると完成するという。肥料約100キロをソフトボールほどの大きさの団子状に丸め、6月上旬に圃場に2メートル間隔で投げ入れる。「投げるだけなので、作業は楽。肥料は自然に溶け出す。通常の栽培よりも根や葉がしっかりとしている」

〈写真:水稲栽培と昆布養殖などに取り組む半農半漁の生活を送ってきた畠山さん。「挑戦を重ねながら、独自の農法を確立させていきたい」〉