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島の和牛繁殖 血統改善へ技術を普及【3月3週号 鹿児島県】

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 【鹿児島支局】与論町朝戸で家畜人工授精師、家畜受精卵移植師として活躍する市山泰大〈いちやま・やすひろ〉さん(24)。繁殖牛14頭、育成牛1頭を飼養し、地域の繁殖農家の血統改善を目的に技術の普及に奮闘する。家畜人工授精師として地域を回る中で、与論島では自家保留牛による子牛の生産が一般的で、母牛を導入する農家が少ないことに気付いたという。「外部の血統を導入することが少ないからこそ、経営改善に受精卵移植が役立つのではないか」と技術の普及に力を入れ始めた。与論島では家畜受精卵移植技術の認知度が低く、活用している農家はほとんどいない。「技術の特性上、受胎率が4割と低いため、利用客の経営状態を見ながら慎重に提案している。技術を受け入れてもらえないこともあるが、血統改善の選択肢として受精卵移植があることを知ってほしい」と話す。

〈写真:「自分が種付けした牛が無事に生まれるとうれしい」とお産に取り組む市山さん(右)〉