酪農を中心に和牛繁殖との複合経営に取り組む熊本県菊池市旭志伊坂の田中牧場では、採食、飲水など牛の行動を記録・分析するモニタリングシステム「U-motion」〈ユー モーション〉を導入し、事故低減や繁殖成績・乳量の向上を実現している。行動の記録に基づき疾病や発情の兆候が把握でき、より早期の治療やタイミングを外さない種付けが可能になった。後継者の田中正輝さん(39)は、データと自身の目を合わせ、一頭一頭の状態に即した丁寧な飼養管理に力を注ぐ。観察時間の短縮など省力化にもつながっており、今後、システムを活用しながら規模拡大を目指す。
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〈写真:作業前にパソコンで牛の状態を確認する田中正輝さん〉