【徳島支局】つるぎ町の名物「一宇大和柿」のだいだい色が、冬の山里を鮮やかに彩る。その中でも、田村愛子さん(81)方の柿すだれはひときわ目を引く。田村さんは、夫婦二人でひと冬に約5千個の干し柿を作る。朝はゆっくり、仕舞いは早く、無理のない程度に数日に分けて収穫。その後は手作業で皮をむき、出来栄えを確認しながら寒風に約1カ月さらすと、奇麗なべっ甲色に仕上がる。干し柿は、味の良さ・実の大きさから好評で、入荷を心待ちにしている人がたくさんいる。逆アーチ状につるされた干し柿を一目見ようと、たくさんの人が田村さん方を訪れるという。
〈写真:「干し柿作りで今が一番大切な時期なんよ」と、出来栄えを確認する田村さん〉