農研機構は、温水を介して熱を利用する省エネルギーな温室暖房システムを開発。沸かしておいた温水を必要時に放熱装置へ循環させて温風を出す。従来の燃焼熱を直接利用する暖房に比べて細かな温度調整が可能だ。木質チップを燃料とするバイオマスボイラーを使った試算では、燃料費節減によって7年以内に導入コストを償却できる。放熱装置は低コストに導入でき、中央農業研究センターの竹倉憲弘事業化推進チーム長は「工夫次第で、地域にあるさまざまな熱源を活用できる」と説明する。制作方法などを公開し、生産現場での応用を促している。
(7面・営農技術)