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防風林「コロナ禍に終始した1年【2020年11月2週号】」

 ▼今年の新語・流行語大賞候補の30語が発表され、過半が新型コロナウイルス感染症に関連すると報じられている。3密(三つの密)やクラスター、ソーシャルディスタンスなど、本来は知らなくてよかった言葉がずらりと並ぶ。
 ▼中国で感染が広がり始めたのは昨年末のこと。1月以降アジアや欧州に拡大し、3月には世界保健機関(WHO)がパンデミック(世界的大流行)との見解を示した。4月に入って日本でも緊急事態が宣言され、外出自粛によるステイホームやテレワークなどの対応に迫られた一方で、過剰反応の自粛警察などにも振り回されてきた。
 ▼政府は、感染防止対策や景気浮揚策を打ち出してきた。だが、アベノマスクには不要、無駄遣いとの批判が集中。性急に進めたGo Toキャンペーンは、中小事業者には負担が多いなどの問題が浮上、仕組みの甘さを突く悪用事例がネットで拡散する混乱も生じた。
 ▼明るい話題は映画が大ヒット中の「鬼滅〈きめつ〉の刃〈やいば〉」か。鬼を倒すために全力を尽くす主人公と仲間たちのまっすぐで折れない心が感動を呼んでいるようだ。ワクチンや治療法の確立が大前提となるが、早期のコロナ禍収束をアマビエに祈ろう。