水田60ヘクタールで経営する石川県志賀町の株式会社ゆめうららは、石川県農林総合研究センターの実証に協力。作業機を装着できる「農業ブルドーザー」を使い、湿田にも対応する新たな水稲の乾田直播体系を確立した。深耕や均平の性能が高く、機体の重量で鎮圧の効果もあるため、冬季代かきを省略。銘柄米「ひゃくまん穀」の10アール当たり収量は、導入前より150キロ増の550~600キロを実現した。傾斜均平による転作での排水対策や、畦畔〈けいはん〉除去による大区画化など簡易な農地改良にも利用する。代表の裏貴大さん(34)は「水田の価値を高め、将来へつなげられる」と期待をかける。
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〈写真:乾田直播「山田錦」について「今年で手応えがつかめた」と話す裏貴大さん。左は県農林総合研究センター・中央普及支援センターの猪野雅栽担当課長〉