【岡山支局】新型コロナウイルスは、子牛や生乳の価格の下落など農家にさまざまな影響を与えている。奈義町で酪農を経営する定森陽介さん(44)の牧場は、牛の病気は少なく、繁殖成績は良好だ。ところが、使用する飼料の一部が供給停止となり、飼料メニューを変更せざるを得なくなった。飼料の急な変更は、ルーメン(第一胃)内の微生物に大きな影響を与え、食べた飼料が発酵されず、牛の健康を阻害する可能性がある。定森さんは綿密な飼料設計の下で変更したが、普段とは違う発情兆候や、体調不良を起こす牛が散見された。このためすぐに飼料を調整し、ルーメンへのダメージを最小限に抑え、繁殖成績の悪化を防ぐことができたという。
〈写真:フリーバーンで乳牛約100頭を飼養する定森さん〉