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防風林「備えの重要性を訴える2020年版防災白書【2020年6月4週号】」

 ▼先ごろ閣議決定された「2020年版防災白書」は、激甚化・頻発化する豪雨災害を特集。「気候変動の影響により、気象災害のリスクは一層高まるおそれがある」と指摘し、国民の防災意識を高め、気候変動に適応した防災対策を整備する必要性を強調した。
 ▼19年は、前線に伴う大雨や6個の台風の接近・上陸で、広範囲に甚大な被害が発生した。その際、NPOや個人などのボランティアが、行政では手が届かない、地域の実情に応じたこまやかな被災者支援活動を展開したと評価している。特に「令和元年東日本台風」(台風19号)のボランティア数は延べ19万7千人になったと報告した。
 ▼行政、自衛隊とNPOなどが連携した災害廃棄物撤去の事例も紹介する。長野県では、17年3月の地域防災計画に災害ボランティア団体などとの連携を規定。平時から災害時を想定した訓練や研修を実施してきた。この準備が、発災当日からの泥や廃棄物撤去をスムーズにしたと報告する。
 ▼災害はない方が望ましいが、事前の準備次第では、被害拡大の抑制にもつながるだろう。