Jミルクは5月27日、2020年度の生乳と牛乳乳製品の需給見通しを発表した。全国の生乳生産量は、19年度比101.4%の746万3千トンとなり、2年連続で増産すると見込む。ただ、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、需給と流通は想定外の困難に直面している。緊急事態宣言の解除後は、学校給食や飲食店の再開による業務用需要の高まりが予想される一方、都府県では生乳生産量が落ち込む夏場を迎えるため、需給基調が緩和からひっ迫に転じる恐れもある。酪農乳業一体で需給調整に取り組むとともに、牛乳・乳製品の安定供給に直結する生産基盤の強化が急務だ。
(2面・総合)