農研機構・西日本農業研究センターと京都府、徳島県による研究グループは、露地や簡易施設での野菜栽培に適する低コストな環境計測システムを開発し、データに基づく栽培で増収や省力化につなげている。徳島県では、高さ1.5メートルのビニールハウス群での春夏ニンジン栽培に導入。施設内の温度変化をグラフなどで確認できるシステムを使って、管理方法の改善による保温効果を解説する栽培マニュアルも作成した。実証地では生育温度の安定につながり、地域平均よりも約1割増収した。
(7面・営農技術)
〈写真:温度データを確認する、徳島県板野町でニンジンを栽培する竹谷和宏さん。支柱に設置しているのが親機〉