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防風林「新型コロナ対策 感染拡大阻止を最重点に【2020年4月3週号】」

 ▼安倍晋三首相が「緊急事態宣言」を発出し、新型コロナウイルス感染症対策は、新たな段階に入った。まずは密集・密閉・密接を避ける行動などを徹底して感染者数の増加に歯止めをかけ、早期収束が見込める状況とすることが肝要だ。
 ▼感染者数の増加に伴い、感染経路の特定も難しくなっている。仕事や生活のためには、全く外出しないことも困難だ。感染に備えた対応を早めに検討しておきたい。研究者などで構成する新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会は、一般向けのインターネットサイトを開設。三つの心得として「#うちで過ごそう」「#感染時に備えよう」「#戦う相手は人ではなくウイルス」を挙げ、対策の実践を呼びかけている。
 ▼感染への備えでは、風邪の症状や高熱が出た場合、自宅で安静にして人との接触を避け、体の回復を図るよう助言する。高齢者や持病のある人、熱が続き、だるさなど特徴的な症状がある場合には、相談窓口に連絡するよう勧めている。
 ▼三番目の心得も重要だ。感染の広がりとともに、感染者やその近親者、陰性が確認された人や対策に従事する医療関係者にまで差別的な言動や嫌がらせが増えているという。ウイルスを恐れる気持ちからだろうが、あまりに無節操で倫理にもとる。恐れず、慌てず、騒がず、冷静な対応がコロナ禍の克服に続く道だ。