農林水産省は、3月末にも新たな「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」を策定する。このほど示した骨子案では、目指す姿に「需要に応じた国産畜産物の供給の実現」「海外市場の獲得」「産業としての持続的な発展」を掲げ、生産基盤強化の具体策として、肉用牛・酪農経営の増頭・増産や、中小規模の家族経営を含む収益性の高い経営の育成などを打ち出した。農家戸数の減少に歯止めがかからず、輸入畜産物との競争激化なども予想される中、多様な担い手が安心して経営継続できる環境づくりが欠かせない。営農意欲を喚起する基本方針の策定が求められる。
(2面・総合)