高知県農業技術センターは、施設キュウリ栽培におけるIPM(総合的病害虫・雑草管理)技術を開発した。土着のタバコカスミカメを中心とした天敵と天敵類への影響が小さい選択性農薬、防虫ネットなど既存の防除技術を組み合わせ、薬剤抵抗性が問題となっているミナミキイロアザミウマとタバココナジラミの発生を抑制。それらが媒介する黄化えそ病などのウイルス病の発症を軽減する。アザミウマ類を対象とした化学農薬の延べ使用成分回数を4分の1以下に低減できる。同センター生産環境課・昆虫担当の中石一英チーフは「金銭的な出費の他、薬剤散布にかかる人件費や時間といったコスト全体の低減につながる」と話す。
(9面・営農技術)